三大疾病保険の必要性|検討するなら知っておきたい5つのポイント

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
394901e1acdfe7a00a97a420031a6342_s

三大疾病とは「がん・急性心筋梗塞・脳卒中」のことをいいます。

これらの病気に対する保険が三大疾病保険で、発病してから数十日経ったら、300万円程度の保険料が支払われます。そのため、三大疾病保険が必要かどうかを判断するには、

  • 三大疾病とはどんな病気か
  • 治療期間はどれぐらいかかるのか
  • 治療費はどれぐらいかかるのか

を見た上で、万が一、これらの病気にかかった時に、保険がなくてもやっていけるかどうかを考えることが重要です。

そこで、この記事では、それぞれのデータを見た上で、あなたにとって三大疾病保険が必要かどうかを一緒に考えていきたいと思います。

はじめに:三大疾病とは

三大疾病とは、日本人の死因の上位にある

  • がん(悪性新生物)
  • 急性心筋梗塞
  • 脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)

の3つの病気のことをいいます。

これらは普段の生活習慣が原因と考えられており、遺伝の要素はほぼないようです。偏った食生活や運動不足、ストレス、喫煙など毎日の生活の積み重ねによって引き起こされる生活習慣病となります。

つまり、三大疾病は、誰もがなる可能性がある病気ということができます。

1. 三大疾病の罹患率と死因に占める比率

それでは、三大疾病になる可能性はどれぐらいあるのでしょうか?次から確認していきましょう。

1.1. 三大疾病の罹患率は高い

以下の図をご覧ください。これは厚生労働省の『平成26年患者調査の概況』より抜粋した、三大疾病それぞれの患者数の推移です。

青線が心筋梗塞、緑線が脳梗塞、黄線ががんの患者数を表しています。ご覧頂くと、心筋梗塞や脳梗塞の患者数はがんと比較しても劣らないことが分かります。なお、平成26年度の心疾患(高血圧性のものを除く)の患者数は172万9000人、脳血管疾患は117万9000人、悪性新生物は162万6000人です。

そして、がん情報サービスの『最新がん統計』によると、一生涯のうちにがんと診断される人の割合は、男性で63%、女性で47%とのことです。心筋梗塞や脳梗塞の罹患率は、具体的なデータは見られなかったのですが、上記から、がんの罹患率を少し下回る程度だろうと推測できます。

1.2. 日本人の死因のトップに三大疾病が入る

次に以下の図を見てください。これは厚生労働省の『平成27年人口動態統計の年間推計』より抜粋したものです。

これによると、平成27年の死亡数130万2000人のうち、悪性新生物(がん)が37万人、心疾患が19万9000人、肺炎が12万3000人、脳血管疾患が11万3000人となっています。つまり、三大疾病だけで死亡原因の52%を占めているということです。

これらのことから三大疾病は、私たちにとって恐ろしい病気だということができます。

2. 三大疾病は治療が長期化する可能性がある

次に、三大疾病になった場合の治療期間について見ていきましょう。

2.1. 三大疾病の平均在院日数

まず、入院から見ていきましょう。これは厚生労働省の『平成26年患者調査の概況』からのデータです。

三大疾病の中では、脳梗塞がダントツに入院日数が長期化する可能性があることが分かります。

なお、上記表の「平均在院日数」とは、調査期間中の退院患者について病気別・年齢別条件によりそのときの入院期間を単純に平均化したものであり、病気別の完治までの平均入院日数ではありません。

2.2. 三大疾病の通院率と通院日数

三大疾病は、必ずしも入院治療だけで完治するものではありません。厚生労働省の『平成26年患者調査』では、三大疾病の退院後の通院率も計測されております。以下の通りです。

病名 総患者数 通院患者数 通院率
がん(悪性新生物) 300,800人 171,400人 57.0%
心疾患 193,900人 133,900人 69.1%
脳卒中 253,400人 94,000人 37.0%

通院といっても、入院治療と比べて必ずしも楽というわけではありません。

がんの場合は、今では抗がん剤や放射線治療の多くは通院治療になっています。がんの治療期間や費用に関しては、『医療保険とがん保険の違い|加入前に知っておくべきき基礎知識』で解説しているので、参考にしてください。

心疾患の場合は、経過観察で定期的に薬が必要になったりします。脳卒中の場合は、退院後も3ヶ月から6ヶ月は歩行などの運動訓練が必要になったり、場合によっては生涯リハビリが必要になる場合もあります。

これらのことから、三大疾病になった場合は、入院や通院が長くなることが分かります。また、完治には至らず、生涯、病気の症状と付き合っていくことが必要な場合もあります。

3. 三大疾病になった時の治療費

それでは三大疾病になった場合の医療費がどれくらいになるか見てみましょう。ここで見ていきたいのは入院費用と通院費用です。

3.1. 手術と入院の費用

まず、三大疾病になった場合の、手術や入院については『高額療養費制度』を使えば、所得ごとに保険治療の費用の上限が定められています。(※差額ベッド代や食事代等は別。)以下の表をご覧ください。

収入(報酬月額) 医療費の上限
81万円以上の方 252,600円+(医療費-842.000円)*1%
51.5万円~81万円の方 167.400円+(医療費-558.000円)*1%
27万円~51.5万円の方 80.100円+(医療費-267.000円)*1%
26万円以下の方 576.000円
住民税非課税の方 35.400円

例えば、年収約600万円のご家庭の場合、毎月の医療費の上限は8万円台になります。詳しくは、『高額療養費制度とは?押さえておくべき申請方法と活用するポイント』をご覧ください。ただし、差額ベッド代や食事代、交通費などは実費で負担しなければいけないことを考えると、やはり医療費は高くついてしまいます。

実際にどれぐらいの医療費がかかるのか具体的に見てみましょう。

参考:脳梗塞になった場合の手術入院費用

三大疾病の中で、最も入院が長引くのが脳梗塞ですので、それを例に見てみましょう。

会社で来客対応中に突然ろれつが回らなくなり、右半身の麻痺を訴え、意識がもうろうとなり病院でMRI検査を行ったところ脳梗塞と判明、緊急で手術を受けました。年収は約600万円のご家庭です。

高額療養費制度を事前申請していた場合、このご家庭が病院の窓口で支払う金額は以下の通りです。なお、脳梗塞の平均入院日数88日が、異なる4つの月にまたがった場合を想定して算出しています。

手術入院負担額
  • 入院月(16日間):80,100円+(1,821,093円-267,000)×1%=95,640円
  • 2ヶ月目(31日間):80,100円+(410,237円-267,000)×1%=81,532円
  • 3ヶ月目(30日間):80,100円+(391,329円-267,000)×1%=81,343円
  • 4ヶ月目(11日間):80,100円+(302,987円-267,000)×1%=80,459円
  • トータル:①338,974円
食事負担額
  • 食事負担額:50,440円(260円×194食)
その他費用
  • 差額ベッド代:5,000円×30日=150,000円
  • 交通費:58,730円
  • その他諸雑費:109,435円
  • その他費用合計:318,165円

338,974円 + 50,440円 + 318,165円=入院自己負担合計1,076,184円

なお、脳梗塞は基本的に長期入院のイメージがあると思いますが、初期の状態であれば入院は1ヶ月で済む場合もあります。また重症の場合は、年単位の入院になることもあります。

3.2. 通院費用

三大疾病は、退院した後も通院での治療やリハビリが必要になる場合が多いです。厚生労働省の「平成26年医療給付実態調査」によると以下のようになります。

病名 通院1件あたりの医療費 自己負担額(3割)
がん 45,090円 13,527円
心疾患 17,253円 5,176円
脳梗塞 16,406円 4,922円
全病気・ケガの平均 13,656円 4,097円

がんや心筋梗塞などの場合は、通院治療なので、こちらも前述の高額療養費制度の適用内になります。そのため、1通院当たりの費用が高くても、1ヶ月あたりの医療費の上限は決められています。一方で、脳梗塞の場合は、リハビリのための通院がメインになるでしょう。

リハビリ治療の場合は、保険が適用できる病院があったりなかったりするようですので確認が必要です。

また、それぞれの病気で1ヶ月に何回の通院が必要になるかは非常にまちまちです。例えば、脳梗塞のリハビリは、週に3回の場合もあれば、1回の場合もあります。がんや心筋梗塞も同様で、症状や選択される治療によって1月あたりの通院回数は大きく異なります。

※がんの通院保障に関して
がんの通院治療に関しては、『がん保険の通院保障は不要?!本当に充実させるべき3つの保障とは』で詳しく解説させていただいておりますので参考にして頂ければと思います。

3.3. 三大疾病は普通の病気よりお金がかかる

ただ、一つ言えることは、これらの病気は手術入院が終わって、通院治療に切り替わった後でも、治療が長引く可能性が高いということです。治療が長引くということは、その分、お金がかかるということを意味します。

また、治療中は、今までと同じように働くことが困難になるため、多くのご家庭では収入の減少に直面します。その中で、毎月多くの治療費がかかるようになります。

そのことから、三大疾病保険の必要性は、『がん保険の必要性』と似た部分があると言えます。

4. 三大疾病保険の必要性は?

さて、以上のデータを鑑みて、三大疾病保険は必要といえるでしょうか?今からそれを考えてみましょう。

4.1. 三大疾病保険は基本的に一時金のみ

三大疾病保障保険とは、シンプルに言うと三大疾病で所定の状態になった場合に設定した一時金を受け取ることができるものです。

例えば以下のようなものです。

40歳:男性

  • 保険金額:300万円
  • 保険料:3267円
  • 保険期間:60歳
  • 保険料払込期間:60歳

三大疾病保険は、がん保険と違い特約が充実していません。(詳しくは『がん保険の特約の特徴のすべてと選ぶときの判断ポイント』をご覧ください。)あくまでも、病気になった場合の、大きめの額の一時金を貰えるというものです。

そして、支払い要件にも注意する必要があります。

4.2. 三大疾病保険の注意点

上記の事例で三大疾病で所定の状態になったら一時金が支払われるとお伝えしましたが、診断されたらすぐに支払われるわけではないので、正確に支払要件をお伝えします。

以下はパンフレットなどに書かれている記述です。

  • がん(悪性新生物)
    被保険者が、責任開始日以降に生まれて初めて悪性新生物に罹患し、医師によって診断確定されたとき。 (ただし、上皮内がん(大腸の粘膜がんを含む)、皮膚の悪性黒色腫以外の皮膚がんはのぞきます。) 責任開始日から90日以内に罹患した乳がんも対象外です。
  • 急性心筋梗塞
    責任開始日以降の保険期間中に急性心筋梗塞を発病し、その疾病により初めて医師の診察を受けた日からその日を含めて60日以上、労働の制限を必要とする状態が継続したと医師によって診断されたとき。
  • 脳卒中
    責任開始日以降の保険期間中に脳卒中を発病し、その疾病により初めて医師の診療を受けた日からその日を含めて60日以上、言語障害、運動失調、麻痺などの他覚的な神経学的後遺症が継続したと医師によって診断したとき。そして「くも膜下出血、脳内出血、脳梗塞」のみ対象となります。
  • 死亡または高度障害状態になったとき

このように支払要件は想像よりも厳しくなっているのではないでしょうか。特に急性心筋梗塞・脳卒中に関しては60日の制限を受けます。つまり、すぐにはもらえないということです。

4.3. 三大疾病保険はあった方が良い

しかし、私は、三大疾病保険は、支給要件が厳しくても入っておいた方が良いと思います。

保険はあくまでもお金に困ったときに備えるものなので、支払要件が厳しいからといって一概に悪いというわけではありません。仮に支払要件を緩和すると給付金が発生する確率が高くなるので保険会社は保険料の設定を高くせざる負えなくなります。

考えてみてください。三大疾病と言っても軽いものから仕事に支障が出る重い症状までいろいろあります。軽い症状で仕事に支障が出ない場合は健康保険から保障が受けれるので、それほど大きな負担が掛かりません。

ただし、上記の要件に該当する場合は大変です。先ほどもお伝えしたように治療費は当然のことながら仕事ができなくなることによる収入の減少も発生する可能性があります。私が、家族のことを考えて本当に備えたいのは、こうなった時の場合です。

まとめ

保険について考えていくと、すべての保険がないよりはある方が良いという始末に負えない結論になってしまいます。

大切なのは、もし自分に何かあった場合に、家族の生活や自分の治療費を守れるかどうかです。そこで、保険を考える際の優先順位としては、

  • 生命保険(死亡保障)
  • がん保険
  • 三大疾病保険
  • 医療保険

の順で検討するのが原則だと考えています。上から考えていった場合に、保険料の余裕があれば三大疾病保険を加えるようにしましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
プロのFPによる保険無料相談実施中!

もし、あなたが

  • ・保険料は上げたくないけど、もっと内容のいいものにしたい
  • ・子どものために万が一の時にも安心できる保険を知りたい
  • ・自分が加入した時よりも新しくてお得な保険を知りたい

とお考えなら、ぜひ無料相談にお申し込みください。

必ず今の保険料を安くして、かつ内容の良いものをご紹介します。

「知らなきゃ損!誰でも使える8つの社会保障制度をお教えします。」

日本人は民間保険に入らなくても、以下のように、かなり手厚い保障を受け取ることができます。

  • ・ ご主人様に万が一のことがあった時に毎月約13万円を貰える。
  • ・ 仕事を続けられなくなった時に毎月約10万円を貰える。
  • ・ 出産の時に42万円の一時金を貰える。
  • ・ 医療費控除で税金を最大200万円節約できる。
  • ・ 病気の治療費を半分以下にすることができる。
  • ・ 介護費用を1/10にすることができる。

多くの人が、こうした社会保障制度を知らずに民間保険に入ってしまい、 気づかないうちに大きく損をしています。

そこで、無料EBookで誰もが使える絶対にお得な社会保障制度をお教えします。 ぜひダウンロードして、今後の生活にお役立てください。


無料Ebookを今すぐダウンロードする

長井 大輔

長井 大輔

保険のパートナー・保険の教科書 運営責任者、今まで1000名以上の個人・法人のお客様のご相談にお応えしてきた生命保険・社会保障・税務・資産運用に精通しているファイナンシャルプランナー
保険の教科書の購読はSNSが便利です。