自動車保険の免責金額とは何か

自動車保険の契約をする際には「免責金額」をいくらに設定するかという項目があります。

しかし、免責とはどのようなものなのか、金額をどのように設定すれば良いのかは分かりにくいものです。

この記事では、自動車保険の免責金額とはどういったものか、どのように設定すればよいか等について解説しています。

1.免責金額とは?

自動車保険(車両保険)における免責金額とは、車両の修理代金のなかで自己負担する金額をさします。

免責金額を設定することによって、車両保険の保険料が安くなるというメリットがあります。

たとえば交通事故をおこして、自分の自動車の修理代金が50万円かかる場合を想定してみましょう。

もし免責金額を10万円に設定していたとすると、被保険者が受け取れる保険金の額は以下のとおりです。

50万円(修理代金)-10万円(免責金額)=40万円(保険金の額)

一方、免責金額を0円に設定していた場合は、修理代金50万円を保険金として受け取ることができます。

2.免責金額の種類

免責金額は「0 -10」のように「 -(ハイフン)」で区切り、その前後に数字を2つ記載するのが一般的です。

「-」の前は1回目の車両事故の際の免責金額、「-」のあとは2回目以降の車両事故の免責金額(万円)をあらわしています。

たとえば「0 – 10」なら、1回目の車両事故では免責金額が0円、2回目以降の免責金額は10万円ということです。

設定できる免責金額の種類は保険会社によって異なる可能性がありますが、A損保では以下の種類があります。

免責金額の選択肢 内容
0-10万円 1回目の車両事故の自己負担額は0円、2回目以降は10万円
5-10万円(車対車免ゼロ) 「車対車免ゼロ特約」(※)がついているパターン。本来、1回目の車両事故の自己負担額は5円、2回目以降は10万となるが、車対車免ゼロ特約の条件に適合すると、1回目の自己負担額も0円となる。
5-10万円 1回目の車両事故の自己負担額は5万円、2回目以降は10万円
10-10万円 1回目も2回目以降も自己負担額は10万円

この表で、より下の段を選べば、免責金額が高くなる代わりに保険料が安くなります。

また表の中に記載した「車対車免ゼロ特約」とは、以下条件にあてはまる場合に最初の事故の免責金額を0円にする特約のことです。

  • 最初の事故が他の自動車との接触・衝突事故である場合
  • 事故相手の車の登録番号などで相手方を確認できる場合

なお車対車免ゼロ特約は通常、保険料の割引率を決める「等級」が7等級~20等級までの場合に付けられるといった条件があります。

3.免責金額の設定で保険料はどのくらいかわるか

免責金額の設定により保険料が安くなることは前述の通りです。

それでは、実際にどのくらい保険料が違ってくるのでしょうか。B損保の自動車保険の契約例を参考に、免責金額でどの程度保険料に差が生じるのか見ていきましょう。

契約内容を以下の通り設定します。

  • 車名:プリウス
  • 初度登録年月:2017年1月
  • 使用目的:日常・レジャー
  • 対人賠償:無制限
  • 対物賠償:無制限
  • 人身傷害補償保険:3,000万円
  • 無保険車傷害保険:2億円
  • 車両保険金額:285万円
  • 年齢条件:26歳以上補償ゴールド免許割引
  • その他割引:新車割引

この条件において、免責金額により以下のように保険金額が変わります。

<ケースごとの自動車保険料(年額)>

20等級 12等級
免責なし 64,800円 90,500円
0-10万円 64,080円 89,490円
5-5万円 59,100円 82,490円
5-10万円 58,760円 82,010円

免責金額によって、最大で年間8,000円程度の差が生じています。

あくまで一例ですが、このぐらいの価格差が出る可能性があることは覚えておいてもよいでしょう。

4.免責金額が設定されていても自己負担がない場合

仮に免責金額が設定されていても、以下2つのパターンにあてはまる場合は自己負担を求められません。

  • 全損の場合
  • 相手からの賠償金が免責金額を上回る場合

以下、1つずつ簡単に解説します。

4-1.全損の場合

全損とは、修理が難しいくらい自動車が破損した場合や、修理金額が高額となり車両の価格より高くなる場合、車両が盗難被害に遭ってしまった場合等をさします。

全損となった際は、仮に免責金額が設定されていても、自己負担なしで保険金が支払われます。

免責金額による自己負担が発生するのは、たとえば事故でバンパーがへこんでしまったなど、自動車の一部の修理が必要になった「分損」扱いになるときです。

4-2.相手からの賠償金が免責金額を上回る場合

単独ではなく相手が存在する事故で相手から賠償金を受け取った場合、その額が免責金額を上回っていれば、免責金額が適用されないというルールになっています。

一例を挙げてみましょう。

相手の自動車との衝突事故を起こし、自分の自動車の修理費用が40万円だったとします。

その上で相手側の過失割合が50%だったとすると、相手側から支払われる賠償金の額は40万円×50%で、20万円です。

免責金額が10万円とすると賠償金の方が上回っているため、免責金額は適用されません。

加えて、自身の自動車保険(車両保険)からも40万円×50%=20万円が支払われるため、結果的に自己負担なしで修理できるのです。

5.免責金額を設定する際に考えておきたいこと

自動車保険では交通事故を起こし保険金を受け取ると、等級が下がり翌年度以降の保険料が高くなります(自動車事故の等級に関しては「自動車保険の等級で知っておきたいことまとめ」をご覧ください)。

修理費用があまり高額にならない程度(数万円程度)で自動車保険の保険金を請求すると、修理費用を自分で出すより翌年度以降の保険料の値上がり分の方が高くなることがあります。

そのため、あえて自動車保険を使わずに、自分で修理費用を負担するというケースも多いです。

このような使い方をする場合には、免責金額を高めに設定するのもよいでしょう。

6.免責金額はどのくらいに設定するべき?

それでは、免責金額はどのくらいに設定するべきでしょうか?

以下、2つのケースを紹介します。ご自身で免責金額を設定する際の参考にしてください。

6-1.事故に遭った場合に自己負担の額を極力減らしたい場合

手元に貯蓄があまりなかったりして当面の経済的余裕がない場合は、交通事故に遭った時の自己負担をできるだけ避けたいものです。

その場合は、免責金額を抑えることをおすすめします。

ただし、ただ免責金額を抑えればいいというものではありません。なぜなら、一旦事故を起こして保険金を受け取れば、次の更新で等級がダウンし、保険料が値上がりするからです。

おすすめするのは、等級ダウンした場合に保険料がいくら値上がりするかを試算してもらって参考にする方法です。

6-2.貯蓄が十分で、損害額が膨大なときのみ保険金を受け取れればよい場合

貯蓄が十分にあり、あまり高額にならなければ修理費用を自分で支払えるという場合は、免責金額を高めに設定することをおすすめします。

数万円の修理費用まで保険金を使うと長い目でみて保険料の総額の方が高くなる可能性があるため、免責金額を高くして保険料を節約するという考え方です。

まとめ

自動車保険の免責金額とは、交通事故で生じた損害の中で自己負担する金額を指します。

免責金額をより高く設定するほど、万が一の際の自己負担額が増える一方、保険料は安くなります。

自動車保険の保険金を受け取ると、等級がダウンして翌年度からの保険料がアップするので、保険料を節約したいのであれば、免責金額をより高くして保険料を節約するのも1つの手です。

一方、当面の経済的余裕がなく、事故に遭った場合の自己負担をできるだけ避けたいのであれば、免責金額をより少なく設定します。

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保険の教科書 編集部

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