組立保険とは?知っておきたい補償内容と活用法

公開 2024年8月20日
組立保険とは?知っておきたい補償内容と活用法
組立保険とは?知っておきたい補償内容と活用法

組立保険と聞いても、なんとなく「何かの組立工事に関する保険かな」というイメージしか持てないと思います。

組立保険は、建物以外の機械・設備等を組み立てる作業の際に、事故によって目的物や持ち込んだ機材・資材等に損害が生じた場合、その損害について補償を受けられる保険です。

実際にどんな仕事で必要なのか、補償の範囲や他の保険との守備範囲の違い、補償金額、補償を受けられる期間など、基本的な知識を理解してから加入を検討された方が良いでしょう。

まずは基礎知識として、補償内容から順を追ってご説明しますので是非ご覧下さい。

1. 組立保険の対象となる工事は?

組立保険の補償対象となる「工事」は、建物以外の、複雑な構造をした機械・設備等の組立工事です。

たとえば、以下のようなものです。

  • 産業機械や電気機器、動力機械や荷役機などの組立工事
  • タンク・配管・ケーブル・鉄塔・煙突・橋梁などの組立工事
  • 空調・電機・給排水の設備や内装工事、プラント工事

2. 保険金の支払いとなる事故とは?

それでは、保険金が受け取れるのはどんな場合でしょうか。

まず保険金の支払い対象となる事故は、工事現場において対象工事を行っているときに「不測に」かつ「突発的な」事故によって起きた事故です。具体例は以下の通りです。

  • 火災・破裂・爆発事故
  • 突風・落雷等の自然災害
  • 見知らぬ第三者の悪意により起こった事故
  • 施工ミス・作業ミスによる事故
  • 盗難

このような危険のある工事を行っているのであれば、組立保険に是非とも加入しておくことをおすすめします。

3. 保険金がカバーする範囲は?

3.1. 保障される損害の範囲

3.1.1. 基本的な保障範囲は「作業の目的物・自分が持ち込んだモノ」の損害

組立保険がカバーする損害は、作業の目的物や、自分が持ち込んだ機材・資材等の損害です。

それ以外の損害については、別の保険でカバーされます。たとえば、作業中に作業員の身に危害が生じた場合をカバーする保険は、国の制度である労災保険と、それにプラスして加入する「任意労災保険」等です。

また、他人の身体や財産に損害を与え損害賠償責任を負ってしまう場合をカバーする保険は「損害賠償責任保険(請負業者損害賠償責任保険等)」です。

3.1.2. 損害額以外の諸費用も補償される

組立保険でカバーされるのは損害額そのものだけではありません。たとえば、以下のような費用までカバーしていますので、経済的には安心できる保険といえます。

  • 損害が拡大するのを防ぐのにかかった費用
  • 事故発生前の状態に戻すための修理等にかかった費用(復旧費)

ただし、事故後に残った残骸にまだ金銭価値があれば、その分は保険金から差し引かれます。

また、多くの場合、「●円までは自己負担とする」という取り決めがされます。この「●円」は業界用語で「免責金額」と言います。免責金額が高いほど保険料が安くなります。

3.2. 付けられるオプション(特約)

以上が基本的な保障内容ですが、それに加えてオプションとして特約を付け、保障が受けられる範囲を広げることができます。これにより、さらに充実したプランを作ることもできます。

特約の種類や内容は保険会社によって違いますが、主な特約は以下の通りです。

3.2.1. 特別費用担保特約

請負金額に含まれていない急行貨物割増運賃(航空貨物運賃以外)、休日勤務・残業・夜間勤務による割増賃金が補償されます。

3.2.2. 残存物の解体および取片付費用担保特約

事故によって損害を受けて残っている物を解体したり、取り壊したり、片付けたりするのに必要な費用(解体費用、取りこわし費用、取片づけ清掃費用および搬出費用)が補償されます。

4. 補償期間は?

補償期間のスタートは、工事現場で保険対象物の荷降ろしが完了したときです。そして、終わりは引渡しの時です。もし引き渡す物がない場合には、工事が完成した時となります。

5. 保険金が受け取れない場合は?

せっかく保険に加入しても、保険金が出ない場合があります。ここでは保険金が出ない場面をご説明致します。

大きく分けると、以下の通りです。

  • わざと(故意に)事故を起こした場合
  • 不可抗力(戦争・革命・内乱や、地震・噴火・津波等の天変地異)による被害
  • 危険すぎるモノから生じた損害(放射性物質等)
  • 自然発生する摩耗や錆などの劣化による損害

もちろん故意などは論外ですが、天変地異が原因の損害が免責事項となっていることは覚えておくと良いかと思います。

まとめ

組立保険は、建物以外の機械・設備等を組み立てる作業の際に、事故によって「作業の目的物や、自分が持ち込んだ機材・資材等」が損害を受けた場合をカバーする保険です。

組立保険などの損害保険は、精神的に安心して作業ができるメリットや万一の際に、自己の被害のみならず、お客様、関連業者、大切な従業員などを経済的なダメージから防ぐ防波堤になると思います。

係わる全ての人々が安心できる作業現場を作るといった視点で組立保険を検討するとよいでしょう。

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