空き家に火災保険は必要か?条件と保険料の抑え方

公開 2019年6月30日更新 2023年9月14日
空き家に火災保険は必要か?条件と保険料の抑え方
空き家に火災保険は必要か?条件と保険料の抑え方

遺産相続などで両親の家を相続した場合などで、誰も住んでいない家を所有しているという人も少なくないでしょう。

空き家とはいえ住宅は住宅なので、火災保険が必要なのか、悩むことと思います。

そこで、今回は空き家に火災保険が必要なのかを解説していきます。空き家を持っている人はご参考にしてください。

1.空き家にも火災保険は必要

結論からお話しすると、空き家に対しても火災保険は必要です。

なぜなら、空き家は管理が徹底しにくく、様々な災害の被害を受けやすいからです。

たとえば、放火の被害があったとしても、その場に人がいないため、初期段階での消火すらできない可能性が高いでしょう。また、大雨による雨漏りや、水道管の破裂による水漏れがあったとしても、すぐに気づくことは難しいでしょう。

しかも、管理に起因する偶然な事故で、近隣の家や通行人等に損害を与えてしまう可能性もあります。たとえば、空き家の塀が壊れて道を塞いでしまったり、風災で壊れた家が他人の家や車などに対して損害を与えてしまったりすることが考えられます。

これらのリスクに対応するために、火災保険は必要なのです。なお、管理に起因する偶然な事故については、賠償責任補償を付帯することで対象となります。

2.空き家に火災保険を掛ける際の条件

そもそも、空き家に火災保険をかけることはできるのでしょうか。

その答えとしては、よほど廃屋同然にボロボロで人が住める状態でない限り、かけることができます(廃屋同然のものは放置せずにさっさと取り壊すことをおすすめします)。

ただし、空き家は「住宅物件」と「一般物件」に分類され、それぞれ条件が違いますので、説明します。

2.1.「住宅物件」として見なされる場合

下記のように、「空き家を住居として使う予定がある場合」は、「住宅物件」と見なされます。

  • 急な転勤などで一時的に空き家にしている
  • 別荘として利用しており、定期的に住居として使う予定がある

上記のような場合は、空き家は住宅としてみなされるため、一般的な家と同じ保険料で火災保険をかけることが可能です。

地震保険もかけることができます。

「住宅物件」の火災保険については「火災保険の選び方|補償範囲・保険金額の正しい決め方」をご覧ください。

2.2.「一般物件」として見なされる場合

「住宅を定期的に使う予定がなく、今後も住居として使う予定がない場合」、その空き家は事務所や倉庫のような「一般物件」と同じ扱いを受けます。

例えば遺産相続によって、遠方の物件を引き継いだ場合などは、「一般物件」として空き家を持つこととなるでしょう。

「一般物件」と見なされた場合、一般住居にあたる「住宅物件」に比べ、保険料は、同じ補償内容でも高額になることが多いです。

「一般物件」は地震保険には加入できない

一般物件の場合、要注意なのが、地震保険に加入することができないということです。

なぜなら、地震保険はあくまで国と保険会社が共同で、地震の被害に遭った場合の生活を補償するための制度として運営しているものだからです。

3.所有者が複数人いる場合は要注意

空き家という性質上、一般的な住宅にはない注意点があります。特に要注意なのが、空き家の所有権についてです。

遺産相続で家を相続した場合などで、物件の所有権が複数人の共有になっている場合があります。

こういった場合、全員を火災保険の対象者(被保険者)に設定する必要があります。

なぜなら、火災保険が補償するのは、あくまで「被保険者」の資産だからです。

つまり、1つの家の権利を複数人持っており、そのうちの1人が火災保険に入っている場合、補償されるのは加入している人の分だけということになります。

たとえば、4,000万円の物件をAさん、Bさん、Cさん、Dさんの4人で、均等に権利を持っているとしましょう。

Aさんのみが保険金額4,000万円の火災保険を契約していた場合、もしも大災害のため大規模な修繕をしないと危険だということになって、費用が1,500万円必要になっても、Aさんの相続分である1,000万円分しか補償されず、500万円足りないことになります。

また、Aさんが修繕費用1,500万円を全額負担したら、他のBさん、Cさん、DさんはAさんに対しそれぞれ375万円の支払い義務を負うことになります。

したがって、1つの物件の権利を複数人で持っている場は、1つの火災保険の契約で全員を被保険者にするか、各々(上の例ではAさんBさんCさんDさんの4人)が自身の保有分に対して火災保険をかけるようにしましょう。

4.空き家の火災保険の保険料を抑えるには?

空き家は、普段住んでいない物件なので、なるべく保険料を抑えたいと考えるのが人情です。

もしも、空き家を今後有効に使う予定がないならば、災害で建物が全損、半損したとしても、建て直す必要は乏しいでしょう。どちらかというと、すぐに必要なのは損壊によって生まれたがれき等の撤去費用でしょう。

そこで、撤去費用が賄える程度の金額のみを保険金額に設定します。そうすれば、万一の際の撤去費用を確保しつつ、保険料を抑えることができます。

別荘などについては有効な手段といえませんが、相続などで受け継いだ家など、今後の用途が浮かばない物件を所有することになった場合は有効な手段です。

まとめ

空き家に対する火災保険についてお話ししてきました。

結論から言うと空き家にも火災保険は必要です。ただし、基本的に住居として見なされないため、一般的な住宅より保険料が割高になる可能性があります。

また、物件を複数人で共有している場合、もし物件が被害に遭った時に再建を希望するならば、全員を被保険者としなければなりません。

空き家を持っているだけで損害賠償責任などが起こる可能性がある分、万一の事態に備えるため、空き家にもしっかりと保険をかけておきましょう。

 

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