35年の火災保険はなぜなくなった?長期契約の盲点と注意点

火災保険には1年契約だけでなく長期の契約もあり、以前は最長36年間までの契約が可能でした。

住宅ローンの返済期間に合わせ、35年で火災保険を組むケースが多かったのです。

しかし、2015年10月より損害保険各社が火災保険の改定を行なわれ、保険期間の最長期間が10年となりました。

その背景には、近年、自然災害(集中豪雨、台風、土砂災害、竜巻、大雪など)が急激に増加していることなどが挙げられますが、それ以外にも、加入者にとっても問題が多かったからです。

今回は、35年契約などの長期契約ができなくなった背景と、今後、「10年」等の長期契約を結ぶ際の注意点をお伝えしていきます。

1.なぜ35年契約がなくなったのか

1.1.長期契約のメリット

なぜ火災保険の35年契約がなくなってしまったのか、説明する前提として、長期契約のメリットをお伝えします。

火災保険の保険料は契約期間を長くするほど安くなります。

というのは、長期契約の保険料は、1年間の保険料に所定の「長期係数」を乗じて計算するからです。長期係数は、契約期間が長くなるほど大きくなります。

保険期間 長期係数
2年 1.85
3年 2.7
4年 3.5
5年 4.3
6年 5.1
7年 5.9
8年 6.7
9年 7.45
10年 8.2

たとえば、年間3万円の火災保険料で10年契約をする場合、普通は3万円×10年となるのですが、長期係数が適用されるので、3万円×8.2で計算することになるわけです。

35年契約があった時は、35年の長期係数が24.25だったので、相当お得だったことが分かります。

しかし、長すぎる保険期間には大きな問題があったのです。

1.2.不確定要素が多い

35年も経つと、その間には、自然災害の発生率や降水率など、地球の気候に変化が起こる可能性があります。また、経済状況などにも大きな変化が起こる場合も考えられます。

保険会社としては、そのような不確定要素が多いと、保険料の料率改定をする際に大きな問題となります。

つまり、35年は火災保険の契約期間として長すぎると判断されたわけです。

加入者の側からしても、様々な問題があります。

まず、35年間もの契約となると先のことが読み切れず、補償内容が決めることが難しいです。

また、契約期間中に建物や家財の評価額が大きく変動し、保険金額との不整合が起こる可能性があります。

建物の評価額を決める基準となるのが、新価(再調達価格)と時価という考え方です。

新価は、同等の建物を建て直すのに必要な金額です。これに対し、時価は、新価から経年劣化分を差し引いた金額なので、建物を建て直すには足りません。

もし、新価に設定した場合でも、加入時の評価額(保険金額)が、物価上昇の影響で、建物を建て直すのに足りなくなってしまうリスクがあります。

このように、35年契約は保険会社と加入者の双方にとってデメリットが大きいということになり、廃止されたのです。

2.今なお残る「10年」等の長期契約の注意点

ただし、現在でも、最長で10年の長期契約を結ぶことができます。10年というとそれなりに長い期間ですので、不確定要素が多いという、長期契約の問題点は、完全に消えてなくなったわけではありません。

そこで、以下、「10年」等の長期契約を結ぶ際の注意点を簡単にお伝えします。なお、詳細については「火災保険の長期契約のメリットと注意点」で説明しておりますので、そちらをご覧ください。

2.1.火災保険の契約内容を忘れがち

長期の契約は火災保険の契約内容を忘れてしまいがちです。

どんな補償範囲で契約したのか、特約は何を付けたのか、保険金はいくらかなど、長期契約する際には各種情報を記録し、手元に置いておく必要があります。

2.2.保険の見直しをする機会が少なくなる

短期の契約の場合、更新のたびに、契約内容を見直すことになります。

付けていた特約が必要なくなった場合など、こまめに見直しして、欲しい補償のみを受けることが可能です。

これに対し、長期契約の場合はそういう機会がどうしても少なくなってしまいます。

長期で契約する場合は、契約段階でしっかりと保険内容を吟味して内容を詰めることが必要です。

また、ライフスタイルの変化に応じ、意識して契約内容をチェックして、必要があれば見直すことも重要です。

まとめ

火災保険では、契約期間ごとに長期係数という割引率が決まっており、35年の契約があった時には相当な割引を受けることができました。

しかし、現在、35年の長期契約は現在はできなくなりました。その理由は、35年ともなると、自然災害の発生率の変化や、経済状況など、不確定要素が大きいためです。

不確定要素が大きいと、保険会社の側では適正な保険料を算出することができず、また、加入者の側でも、最後まで適切な補償内容を維持することが難しくなってしまうのです。

現在、火災保険の契約期間は最長で10年に短縮されましたが、加入者にとって、不確定要素があることは否定できません。

長期契約を結ぶ際は、火災保険の契約内容をきちんと押さえておき、意識して定期的に補償内容を見直すことを忘れないようにしていただきたいと思います。

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保険の教科書 編集部

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