火災保険の長期契約のメリットと注意点

火災保険を契約する際は、契約期間を選択することになります。

スマートフォンの契約などと同じように、火災保険でも長期契約の方が保険料が安くなるためおすすめですが、実際どのくらい安くなるのか、何か落とし穴はないのか、気になるところです。

そこで、この記事では、火災保険を長期契約することのメリットと注意点をまとめて解説しています。

1.はじめに – 火災保険は最長10年の長期契約が可能

火災保険は単年の契約から、最長で10年までの長期契約が可能(1年単位)です。長期契約によって保険料の割引を受けられるので、おすすめです。

実際にどのくらいの割引が受けられるかは後ほどお伝えします。

なお、2015年10月まで、火災保険は最長で36年間の長期契約が可能でした。これは35年の住宅ローンを組むことを想定したものでした。

それが最長10年までに短縮されたのは、あまりに長期だと、後になっていくにつれて、契約内容と本当に必要な補償内容との間にずれが発生するリスクが大きいからです。

どういうことかというと、家族構成やライフスタイルが変われば、家財の量も変動します。また、建築資材の価格が変動すれば建物の再建にかかる費用も変動します。「36年」という長期の契約だと、どうしても、加入時に設定した補償内容が、時間の経過に伴って、実態に沿わなくなってしまうおそれがあります。

また、近年、火災保険の補償対象となる自然災害が頻発するようになり、保険会社が、長期にわたる収支の予測を立てにくくなったという事情もあります。

2.長期契約だと保険料の大きな割引を受けられる

それでは長期契約によって、火災保険の保険料はどのくらい安くなるのでしょうか。

一例を示すと、以下の通りです。

契約
年数
2年 3年 4年 5年 6年 7年 8年 9年 10年
割引率 7.13% 9.58% 12.09% 13.60% 14.56% 15.29% 15.83% 16.82% 17.59%

※保険会社・保険商品によっては長期契約できないことや、長期契約できる年数が異なる場合があります。
※参照元(価格.com「保険期間は長期がお得?」)

2年契約でも約7%、10年契約ではさらに割引率が10%以上あがった17.59%の割引率となっています。

金額にしてどのくらいの割引になるか、1年契約の保険料が20,000円/年だとして、5年契約・10年契約した場合との比較してみましょう。

【1年契約・5年契約・10年契約の保険料比較例】

1年契約 5年契約 10年契約
最初に支払う保険料 20,000円 86,400円 164,820円
5年間で支払う保険料 100,000円 86,400円
10年間で支払う保険料 200,0000円 172,800円 164,820円
10年間で割り引かれた保険料の総額 27,200円 35,180円

ご覧のとおり、5年契約・10年契約で数万円もの割引を受けられる計算です。

なお、契約期間を「5年」「10年」に設定しながら保険料の支払いを年払いにできる「長期年払」という契約方式があります。一括払(長期一括払)より割引率は多少低くなりますが、一度に全額払うことに抵抗があるならば、長期年払の選択肢もあります。

4.長期契約の注意点|補償内容の見直しを適切なタイミングで行う必要がある

このように、長期契約は大きな割引を受けられるメリットがありますが、反面、注意しなければならないことがあります。それは、補償内容の見直しを適切なタイミングで行う必要があるということです。

長期契約が10年までと大幅に短縮されたとはいえ、10年でもそれなりに長期であることには変わりはありません。時間が経過するにつれて、火災保険の補償内容を見直さなければならなくなる可能性が出てきます。

以下、建物と家財とに分けて説明します。

建物の補償を見直す必要性

たとえば、建物にかける保険金額は、一般的に契約時点でその建物を再建するのに必要な金額が設定されます。万が一の際に、保険金だけで建物が再建できるようにするためです(詳しくは「火災保険の建物評価額とは?損害を確実にカバーするのに不可欠なこと」をご覧ください)。

しかし、契約時から時間が経っていれば、建築資材高騰などで同じ建物を建て直すのに必要な額が上がってしまっているかもしれません。その場合は仮に保険金を受け取っても足りない可能性があります。

逆に建築費用が安くなっているなら、受け取れる保険金の上限は建築費用までなので、必要以上の保険金額が設定されている可能性があります。結果、無駄な保険料を支払ってしまっていることになります。

家財の補償を見直す必要性

また、子どもが生まれたり、ライフスタイルが変わったりすると、家財(家電製品・家具・衣類など)が増え、その分の保険金額を高く設定し直す必要性が出てくるかもしれません(家財の保険金の設定方法については、詳しくは「火災保険の家財の保険金額(評価額)とは?いくらにすべき?」をご覧ください)。

逆に子どもが結婚などで独立すれば、家財にかける保険金額は少なくしてよい可能性があります。

毎年契約内容をチェックし、必要なら見直しをする

このように、長期契約の場合、1年契約と比べ、契約内容を適切に見直さなければならなくなる可能性が高まります。

対処法としては、毎年、保険会社から火災保険の契約内容についての書類が送られてきますので、そのタイミングで、現在の契約内容が適切なものになっているかどうか、確認することをおすすめします。

5.約半数の人が5年以上の長期契約を選択

火災保険で長期契約を選ぶメリット・注意点は理解いただけたと思います。そこで、どのくらいの人が長期契約を選択しているのか、統計を確認しておきましょう。

以下、損害保険料率算出機構による「2018年度 火災保険・地震保険の概況」のデータを基に作成した表をご覧ください。

【契約年数ごとの火災保険の契約数】

契約年数 契約数 割合
短期(1年未満) 28,008 0.2%
1年 3,639,442 29%
2年 2,559,839 20%
3年 427,277 3%
4年 12,945 0.1%
5年 5,086,086 40%
6年 16,153 0.1%
7年 1,735 0.1%未満
8年 744 0.1%未満
9年 514 0.1%未満
10年 893,833 7.0%
その他 66,134 0.5%
合 計 12,732,710  -

5年間の長期契約を選択しているのが全体の40%でトップになっています。そして、以下、1年契約(29%)、2年契約(20%)、10年契約(7%)の順で続いています。

火災保険の契約をする人のうち5人中2人は5年の長期契約を、10年契約まで含めればおおよそ2人に1人は5年以上の長期契約をしていることになります。

このデータだけみても、多くの方が長期契約をしていることが分かります。

なお、2年契約が多い理由は、賃貸住宅の契約期間が一般的に2年間であり、火災保険の更新のタイミングを賃貸住宅に合わせているためと想定されます。そう考えると、持ち家に限定すれば、長期契約を選択されている方の割合はさらに大きいことになります。

6.中途解約のリスクはほぼない

長期契約をする際に心配になるのは「途中解約したら損するのではないか」ということではないでしょうか。たとえば、急な引っ越しや住宅の購入などによって既存の契約を解約しなければならない場合です。

しかし、結論から言えば、火災保険の長期契約を期間中に解約すると、保険料の全額または大部分が返ってきます。

具体的にどのくらい戻ってくるのか、以下A損保の火災保険(10年契約)を例にみていきましょう。

解約のタイミング 返却される保険料の割合
(未経過料率)
0年12ヵ月目 89%
1年12ヵ月目 79%
2年12ヵ月目 70%
3年12ヵ月目 60%
4年12ヵ月目 50%
5年12ヵ月目 40%
6年12ヵ月目 30%
7年12ヵ月目 20%
8年12ヵ月目 10%
9年12ヵ月目 0%

ご覧のとおり、2年12ヵ月目以降はすべて残りの契約期間に相当する分の保険料が全額返ってきます。それ以前についても、損となっているのは1%分(保険料総額20万円なら2,000円)のみです。

このように、火災保険の長期契約では、途中解約しても残りの契約期間に応じた保険料が全額(あるいはほぼ全額)戻ってくるため、途中解約のリスクはほぼないと言って良いでしょう。

7.契約期間中に建物が全壊・焼失したら保険が終了する

火災などで火災保険の保険対象(建物・家財)が全損事故にあった場合、保険金がを受け取るとともに契約が終了します。

その際に、残りの期間分の保険料は全額(あるいはほぼ全額)返してもらえます。もし同じ土地に改めて建物を建て直すのであれば、再度火災保険を契約し直すことになります。

まとめ

火災保険を長期契約にすることで、大幅な割引を受けることが可能です。

また、もし途中で解約することになっても、残りの契約期間に応じた保険料が返ってくるので損はありません。保険料の払込方法としては、一括払いの他に、毎年に分けて支払う「長期年払い」という方法もあります。

実際、火災保険の契約では、5年以上の長期契約を選ぶ世帯が約半数と多くなっています。

一方、長期契約の注意点としては、補償内容の見直しを適切に行う必要があるということが挙げられます。契約期間中のライフスタイルの変化や、建築資材の価格の変動等によって、保険金の額を設定し直さなければならなくなる可能性があるのです。

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保険の教科書 編集部

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