火災保険の家財の補償とその必要性

マイボイスコム株式会社が約1万人を対象に行った「損害保険の加入に関するアンケート調査」(2019年5月実施)では、建物を補償対象とした火災保険に加入している割合が69.5%だったのに対し、家財の場合は51.0%だったとのことです。

2人に1人以上ではありますが、建物と比べると家財の保険を付けている人は少なくなっています。

ただし万が一の際に、改めて家財を取りそろえるのには大きな負担がかかるため、火災保険では家財への補償は多くの人にとって必要です。

この記事では家財に対する補償とはどんなものかおさらいした上で、火災などで家財全てを失った時、どのくらいの保険金が必要になるかの目安を紹介しています。

1.はじめに |火災保険の「家財」の補償とは?

まず、家財とは何なのか、どんな時にどの程度の補償を受けられるのか、おさらいしておきましょう。

1-1.「家財」とは家具・家電・衣類など家から「持ち出せるもの」全般のこと

火災保険の補償対象は、以下のように「建物」「家財」の2つに分類されます。

火災保険・補償範囲・建物(本体・門・塀・車庫・物置など)・家財(家具・家電製品・衣類など)

「家財」とは家具・家電・衣類などをはじめとして家から「持ち出せるもの」全般をさします。

どんなものが「家財」に入るか、代表的なものを以下に列挙してみましょう。

  • 生活に使う家具や家電製品
  • 食器・調理器具
  • 文具品
  • 洗面道具
  • 食料品
  • 寝具
  • 書籍・CD・DVD・ゴルフ用品・トレーニング器具などの趣味・レジャー用品
  • 仏壇やひな人形など
  • 30万円未満の貴金属・美術品
  • 自転車(自宅の敷地内に停めている場合)

自宅の建物外でも、敷地内に停めてあれば、自転車も家財にカウントされます。

一方、30万円を超えるような高価な貴金属や美術品は、「家から持ち出せる」ものであったとしても、原則として補償対象にしてもらえません。「明記物件」と呼ばれ、リストアップしたうえで家財とは別枠で補償をつける必要があります。

ご覧のとおり、家財のさす範囲は非常に広いのです。

1-2.火災をはじめ、落雷・水災・破損・汚損・盗難などさまざまな場合に補償

次に、補償を受けられるのはどんな場合かです。

火災保険で補償を受けられるのは火災の際だけではありません。以下のようなさまざまな事故・災害が対象となっています。

火災 失火・もらい火によって生じた損害に対する補償

例:火災で家が焼けてしまった、など

落雷 落雷による損害の補償

例:
家の近くに雷が落ちて家電製品が故障した
屋根の一部が破損した

破裂・爆発 破裂・爆発による損害の補償

例:ガス漏れで爆発し住宅に損害が生じた

風災・雹災(ひょうさい)

雪災(せつさい)

風・雹・雪による損害に対する補償

例:台風による強風で窓ガラスが割れた

水濡れ 漏水をはじめとした水漏れによる損害に対する補償

例:賃貸住宅で上の階から水漏れし、壁紙がはがれた

水災 台風・集中豪雨など水が原因の損害に対する補償

例:台風で近くの川が氾濫し、床上浸水をおこし、床がダメになった。

盗難 盗難被害に対する補償

例:
家に泥棒が入り、現金や家電製品などが盗まれた
泥棒が入った際に、自宅の窓ガラスをわった

騒擾(そうじょう)・集団行為などにともなう暴力行為 騒擾・集団行為を原因とした暴力や破壊行為による損害を補償

例:デモによる暴動で家が壊された

建物外部からの物体の落下・飛来・衝突 何がしかの物体が、建物の外からぶつかってきたときの損害を補償

例:家に自動車が突っ込んできた

破損・汚損 不測かつ突破的な事故による損害を補償

例:重い家具を室内ではこんでいるときに、あやまって壁にぶつけて穴をあけてしまった。

このように補償の範囲が広いことから、最近では「火災保険」と呼ばず「住まいの保険」として販売する保険会社も多くなっています。

中でも日常的に発生しやすいのは「破損・汚損」です。ある損害保険会社の火災保険の2013年度~2015年度の支払実績は、「破損・汚損」等の支払割合が半数近い47%でした。

「破損・汚損」とは、日常生活で起こりうる「うっかり事故」による建物や家財の損害に対する補償をさします。たとえば、以下の通りです。

  • テレビの位置をずらそうと運んでいたら、誤って落とし画面を割ってしまった。
  • 食器棚から無理やり食器を取り出そうとして、数十枚の皿を一気に割ってしまった。
  • 子どもが家の中でボールで遊んでいたら、あやまって自宅のガラスを割ってしまった
  • 重い家具が倒れて、床がへこんでしまった。

このようなケースでも、家財の補償を受けられるのです。

1-3.新しく買い直すのに必要な実費の補償が可能

それでは家財の火災保険ではどのくらいの金額が補償されるのでしょうか?

結論から述べると、あらかじめ契約で定めた「保険金額」を上限として、基本的には破損した家財を新しく買い直すのに必要な金額全額を補償してもらうことが可能です。保険金額の決め方については後で改めてお伝えします。

たとえば保険金額500万円で、10万円のテレビが破損したら、購入費用として10万円を保険金として受け取れるということです。

ただし契約次第では実費を補償してもらえない場合があります。受け取れる保険金の金額を決めるポイントを次の項で解説します。

1-3-1.支払われる保険金を決める2つのポイント

火災保険において、支払われる保険金の金額をきめるポイントとして以下2つがあります。

  • 新価・時価
  • 免責金額

これらを1つずつ簡単に解説します。

<新価と時価>

支払われる保険金の算出方法として「新価」と「時価」の2種類があります。

このうち「新価」とは補償の対象を改めて確保するのに必要な額を指し、今の火災保険では、何もしなければ自動的に「新価」が選択されることになっています。

一方の時価とは、新価から経年劣化などで下がった価値の分を差し引いた金額のことで、時価だけでは再購入に必要な金額を用意できません。

古い火災保険の契約の一部では「時価」が選択されていることがあるため、不安であれば保険証券などを見直してみてください。

<免責金額>

「免責金額」という自己負担額を設定している場合は、その金額分は補償を受けられません。

たとえば免責金額を5万円としていた場合、5万円以下の損害は補償されません。また、家財の損害額が10万円だった場合、受け取れる保険金額は

10万円-5万円=5万円

となります。

1-4.賃貸住宅では家財の火災保険の加入が事実上義務

賃貸住宅を契約する際にはほぼ例外なく火災保険加入が条件となっており、その火災保険は家財が対象です。

ただし、重要なのは、家財の補償よりも、火災保険に含まれる「借家人賠償責任保険」の方です。

詳細については「賃貸物件の火災保険は強制?必要性と保険料を抑えるポイント」で詳しく紹介しています。

2.保険金額をいくらにするか

火災保険で家財の補償をつけるかどうか判断する際に、最も気になるのは、保険金をいくらに設定すれば良いのかということです。

それはすなわち、火災などで家財に損害が発生した際、改めて買い直すのにどのくらいの金額が必要になるかということです。

2-1.いちいち計算するのはめんどう

理想は、正確に計算することです。しかし、これは現実的ではありません。

たとえばテレビや冷蔵庫、パソコン、タンス、テーブルといった高額な家財だけでも相当な金額になると想定されます。また、衣類や食器類なども一から全て買いそろえるとなると、それなりの金額になるでしょう。

また、高級な家具・家電をそろえている世帯もあれば、一人暮らしで最低限の家財だけそろえている世帯もあるでしょう。

全ての家財についていちいち金額を洗い出して計算するのは現実的ではありません。そこで参考となるのが、次にお伝えする「簡易計算表」です。

2-2.参考となる「簡易評価表」

家財の簡易計算表とは、世帯人数や世帯主の年齢、ご自宅の延床面積といった条件をもとに、損害保険会社が作成した家財総額(評価額)の目安です。

一般的に家財を補償対象とする場合は、この簡易評価表を目安として支払われる保険金の上限額である「保険金額」を決定します。

参考までにA損保の簡易評価表をみてみましょう。

単身世帯 2人以上世帯(延床面積)
(面積無関係) 20㎡未満 20㎡~30㎡未満 30㎡~40㎡未満 40㎡~50㎡未満
世帯主年齢 29歳以下 290万円 290万円 360万円 420万円 490万円
30歳~34歳 290万円 390万円 480万円 560万円 650万円
35歳~39歳 290万円 540万円 660万円 780万円 900万円
40歳~44歳 290万円 660万円 800万円 940万円 1,080万円
45歳~49歳 290万円 750万円 910万円 1,070万円 1,230万円
50歳以上 290万円 790万円 960万円 1,130万円 1,300万円

この簡易計算表では、世帯主の年齢が上がるほど、また延床面積が広くなるほど評価額が高くなっていきます。

たとえば37歳で2人世帯、延床面積が45㎡なら900万円といったかたちです。

もしものことがあったときに、家財を買い直すのに「このぐらいの金額が必要になる」という1つの目安になります。

まとめ|家財の補償は多くの世帯にとって必要

これまで見てきたように、万が一のことがあったときに家財を改めて買いそろえるためにはまとまった金額が必要になると考えられます。

火災などの災害や事故で、ただでさえお金がかかるときに、家財を改めて買いそろえるのは相当な経済的負担になることは容易に想像できます。

そのため多くの世帯にとって家財の補償をつけておくのは必要といってよいでしょう。

また火災保険では、落雷で家電が故障したり泥棒がはいって家財が盗まれたりしてしまった際にも、家財の損害を補償してもらうことができます。

日常的に起こりえる「うっかり事故」で家財を破損してしまった際の補償も可能です。

火災保険の家財に対する補償は、そういった意味でも活躍する機会は多いことでしょう。

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  • ・アパレル業(貨物保険) : 120万円⇒96万円(-20%
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保険の教科書 編集部

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